全固体電池とは?これまでの電池との違いや今後の展望

全固体電池というものをご存知でしょうか?全個体電池は従来のリチウムイオン電池を凌駕するほど、次世代の電池として注目を集めつつあります。全固体電池は、これまで存在している電池と比べ、高い性能を誇っているといわれています。

ここでは、全固体電池がどういったものか、これまでの電池とどう違うのか、そして全固体電池がもたらす今後の展望について解説していきます。

●全固体電池とは?

電解液が存在せず、正極・負極の間の電解質セパレーター層のみが存在する電池を全固体電池といいます。これまでの電池は、電流を発生させるには液体の電解質が必要でしたが、それを固体にした電池が全固体電池です。

●全固体電池とこれまでの電池の違い

全固体電池は実際、実用化は難しいと考えられてきましたが、固体であるにもかかわらず、内部のイオンが動き回り電気を流すことが可能であることがわかり、全個体電池が実用化に向けて開発が進み始めました。

電解質が個体になる全固体電池では、以下のような共通点があります。

・固体であるがゆえに丈夫で、寿命が長い。

・形状の自由度が高く、用途に合わせて柔軟に対応できる

・小型・大容量化することができる

・高速充放電ができる

従来の電池では、電解質が液体であったため、事故が起こるケースもあり、液漏れを防止するため頑丈な容器も備える必要がありました。

全固体電池においては、そういったものも不要であるため、形状についての自由度が高くなります。多重構造や折り曲げた設計も可能です。

また、頑強であるがゆえ、寿命が長く、熱や圧力からの耐性も高いという特性もあり、活用できるシーンが拡大します。

また多層化することで、サイズは小さく作っても大容量にすることができ、急速充電が可能になります。

●全固体電池のこれからの展望

全固体電池はこれから日本の産業において、どのようなシーンで活用され、影響を与えていくのでしょうか?

全固体電池の実用化を羨望しているのは、自動車メーカーや電池メーカーだけではありません。半導体やセラミックなど多方面のメーカーからも実用化を期待しており、産総研とも連携し、各社が協力して全固体電池の開発にあたっていく必要があります。

●まとめ

従来の電池と異なり、全固体電池はこれまで実現できなかったことを可能にし、日本産業の発展に大きく寄与する可能性を秘めています。

全固体電池を用いた製品が一度世に出ることで、課題点などが見えてきて、その後の研究に活かされ、さらに良いものに改良されていくのです。